カテゴリー: エッセイ
歪みのなかの真っ直ぐさ
ブコウスキーが、晩年に綴った日記風のエッセイ。彼の物の見方に偏りは勿論あるけれど、その真っ直ぐさと、一見歪みを感じる中にある正直さで読者に、すべての人に語りかける作品。 チャールズ・ブコウスキーが73年と7ヶ月の生涯を閉...
静かに確かに暮らしを彩っていく
私という一人称の中から、身の回りのすべてのものを物語にしてしまう世界観に引き込まれる。ごくありきたりな暮らしのなかに、儚く移ろいゆく情景が目に浮かんでくるようだ。『雨はコーラが飲めない(新潮社、江國香織著)』 勝手な決め...
悩みは悩みを生み出す
文学者ではないからこそ、そのメッセージに入り込みやすいというのもある。言葉が言葉として伝わることって簡単なことではない。伝えたいという気持ちがそこに見えるからこそ、読む人に何かを伝えることができることを感じました。『神は...
勝ち負けをくりかえす意味はあるのだろうか
思想や哲学と言うと堅苦しいが、自分の考えや倫理をまっすぐに表現することの力強さと自由を痛烈に感じました。格闘家という肩書はもはや言葉でしかなく、イメージを越える人間味とメッセージに共感を覚えます。『風の谷のあの人と結婚す...