傷と汚れ

傷と汚れ

僕は江國さんの意見ではなく、夫の考えだ。 汚れは誇りみたいなもので、自然についてしまうものという認識だし、傷は行動の中で何かがズレたり思い違いがあったりしてついてしまうものだと思っている。傷つきたくて傷つくわけではないけ...

幻(まぼろし)

幻(まぼろし)

かつてNHK-BSで放送されたドキュメンタリー番組撮影時での出来事が綴られたフォトエッセイになっています。ソビエト、アメリカを交えた内容になっています。 俺には俺自身のことがわからない。 いつも世界で一番不可思議なのが自...

泣く大人

世界のどこかで

人と人のつながりは、きっと距離も時間も関係なく。どこかで生きている、暮らしているということを知っているというだけで大きな力になる。私も普段ほとんど連絡さえしない友人がいるが、会いたいという想いよりも「幸せで居てくれたらい...

感情の表現

感情の表現

銀色夏生さんの言葉が好きです。写真にのせて届けるものもわかりやすいですが、その言葉自体に趣や人間味があり、そして人と人の想いを感じさせてくれます。 なかなか表現しにくい人間同士の感情を、センスの良いことばで物語に仕立てあ...

歪みのなかの真っ直ぐさ

歪みのなかの真っ直ぐさ

ブコウスキーが、晩年に綴った日記風のエッセイ。彼の物の見方に偏りは勿論あるけれど、その真っ直ぐさと、一見歪みを感じる中にある正直さで読者に、すべての人に語りかける作品。 チャールズ・ブコウスキーが73年と7ヶ月の生涯を閉...

誰かの命の恩恵

誰かの命の恩恵

私たちは誰かの何かの命を犠牲にして、生かされている。みんなそんなことはわかっているのに、それをすぐに忘れてしまう。数々の命を食い散らかしておいて、自分のことしか考えないなんてどれだけのものだろう。 草も花も魚も肉も 口に...

静かに確かに暮らしを彩っていく

静かに確かに暮らしを彩っていく

私という一人称の中から、身の回りのすべてのものを物語にしてしまう世界観に引き込まれる。ごくありきたりな暮らしのなかに、儚く移ろいゆく情景が目に浮かんでくるようだ。『雨はコーラが飲めない(新潮社、江國香織著)』 勝手な決め...

悩みは悩みを生み出す

悩みは悩みを生み出す

文学者ではないからこそ、そのメッセージに入り込みやすいというのもある。言葉が言葉として伝わることって簡単なことではない。伝えたいという気持ちがそこに見えるからこそ、読む人に何かを伝えることができることを感じました。『神は...