思想や哲学と言うと堅苦しいが、自分の考えや倫理をまっすぐに表現することの力強さと自由を痛烈に感じました。格闘家という肩書はもはや言葉でしかなく、イメージを越える人間味とメッセージに共感を覚えます。『風の谷のあの人と結婚する方法 (幻冬舎文庫、須藤元気著) 』
格闘家でなくとも人は常に何かに勝つとか負けるとか、そういった基準で仕事をしているような気もします。そこには必ず相手があり、相手よりもどれだけ多くのパイを得られるか。そこに勝ち負けがあり暮らしがあるような気さえしてしまう。でも、本当はそうではないのかもしれない。
本当の意味で「戦う」ということは、自分自身に打ち勝つことなのかもしれない。
地球という惑星の中に存在する人間というわずかな資源、その資源同士が殺し合うような戦争がある。領土の問題、奪い合い、味方が正しいという主張の上に剣を振りかざす。その終わりはどこなのか?地球上のすべての人間が同じになるところなのか?果たしてそれで終わりとなるのか?きっと終わりなんてないのだろう・・・。なくなればまたそこから敵を作り分裂していく。ただそれだけのことに人生を賭けるほどの価値はあるのだろうか。
「世界を敵と味方だけにわけたら、すべてを焼き尽くすことになっちゃうの」