トマリキ

特別なものが特別であるために。『真昼なのに昏い部屋（講談社文庫、江國香織著）』 ちょっとした特別なことというのは、言ってしまうとそれまでほど特別ではなくなってしまうものですからね。

約束なんて単なる取り決めでしかなく、絶対的な規則でもない。そういった何となくのルールで人生が決めつけられてしまうのなら、好きにすればいい。『いくつもの週末（集英社文庫、江國香織著）』 恋愛にまつわる約束はたいてい無意味で…

割り切れないことを抱えていかなければ、押しつぶされてしまいそう。『星のかけら（新潮文庫、重松清著）』 わたし、理屈できれいに割り切れるほど強くないし、冷たくもないんだと思う。

実写とノンフィクションの融合を見事に表現した一冊。これまでの警察小説の枠を越えて一気に読みふけってしまいました。『クライマーズ・ハイ（文藝春秋、横山秀夫著）』 面白いですね。 誰でもみんな、山に来ると不思議なほど正直にな…

山は遠くから眺める姿と、実際に歩いて見る姿と、想像以上にその様は違うもの。山道を歩いてみるとそこには離れた場所からでは見えない、生き物や植物が存在しその障害を懸命に尽くしています。『孤高の人[上][下]（新潮文庫、新田次…