大切なのは自分の気持ち

大切なのは自分の気持ち
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好きなことを書き綴っていると著者自ら宣言しているこちらのエッセイですが、ボヤキのようでもありメッセージ性も備えた絶妙なニュアンスの作品です。『ツンドラモンスーン(講談社文庫、森博嗣著)



高ぶらないことが大切なわけ

水が高いところから低いところへ流れるように、自分を低く位置づけると、あらゆるものが、自分の方へ流れてくる。

腰が低い人に数多くのチャンスが舞い降りてくることが多い。相手を上に見て敬うことで、自然と恵みのようなチャンスが流れ込んでくる機会が増えてくるもの。

読み手の気持ちなんて考えるは必要ない

聞いた人や読んだ人がどう受け取るかは、感性の問題であって、僕はどう思ってもらってもかまわない。

作家でありながら読者が作品を読んでどう思うのか?そんなことはどうでもいい、と考える著者の潔さが魅力のひとつでもある。言われてみればそうであるし、読者がどう思うかなんて書き手にとってはコントロールのしようがないのは紛れもない事実だと納得してしまう・・・。

キュレーションサイトは便利だが

PCやスマホのアプリなどでキュレーションサイトなるものがあります。最新のニュースがひとつのプラットフォームに集められ、一覧で閲覧ができるもの。確かにそれは便利であるけれど、すべてを自分が知りたいと思っていた情報ではなく、闇雲に誰かが意図的に知らせたい情報の集合体でしかない。知りたいことを調べるのではなく、知らされたいことを勝手にあたかも自分が知りたかった情報のように眺めているだけだということ。そこには新しい発見も勿論あるのだけれど、能動的なものでない限り、記憶にもとどまらないし、その場凌ぎの暇つぶしにしかならないのかもしれません。

ときどき、散歩でもして、道端の草を眺めた方が良い。自然は「お気に入り」を集めたりしない。

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