チームをバスに例えたリーダーへのヒント

バスを率いるドライバーへのヒント
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席を並べ仕事をする仲間には、様々な人がいます。上司であっても部下であっても、仕事に対する考え方は本当に多種多様。一般社員であれば、他の人のことは気にしない!でも何とかやっていけたりしますが、チームのリーダとなると、関係ないでは済まされないのが悩みの種ですよね。個性は尊重したいけれど、それだけではまとまらないし問題が起こる。勿論完璧なチームなんて存在しないのかもしれませんが、悩みを抱えるリーダーにとってそれはひとつのスキルアップの課題なのかもしれません。

多様な人間が居るからこそ、成果が見込めることもあるし、足の引っ張り合いになってしまうこともある。では、そうやってチームを前に進めれば良いのか?頭を抱えるリーダーに、『MOVE YOUR BUS(SBクリエイティブ、ロン・クラーク 著)』では、5つのタイプに括ってチームを考える組織論として非常にわかりやすい内容で、人を見分ける判断基準の参考になるのと思います。


チームをバスでたとえたら?
バスにはエンジンもガソリンタンクもない。
チームが人で動くように、このバスも人の足で動く。
乗っているのは5人。
「ドライバー」「ランナー」「ジョガー」「ウォーカー」「ライダー」。
5人が一致団結して走ったとき、バスは最高スピードに(チームは最大に)なる。
一方、誰かが脱線したり、お荷物になればバスは失速、止まってしまう。
性格も力も異なる5人が、バスを最高スピードで持続的に前に進めるには?

—後ろ帯より

全員を同等に扱う必要はない

“社員を平等に扱う”広い意味ではその方がいいのは間違いがありません。ですが、人それぞれタイプも考え方も違い、実際のところ貢献度にも差があります。努力を重ね結果を出している人と責任感もなく適当に業務を行っている人を、同等に扱ってはいけないのです。それは、平等ではなく視点を変えれば不平等ともとれてしまう。部下に対し誠意をもって評価をし、結果を残している「ランナー」は、特別扱いさえ必要なことでもあるのです。それで不平不満を言うような社員がいるのなら、結果を残し貢献している人と同等の貢献を求めれば良いのです。会社は学校ではありません。仕事は遠足ではありません。成果を上げた人がそれ相応の待遇を受けること、それは必然なことですよね。

動かない人を歩かせることが仕事ではない

遅刻も欠勤もなく、ただ与えられた業務を言われた通りにこなしている人。特に大きな問題はないが本当はもっとやってもらわないといけない。だけど、今以上は仕事をしたくない。そう断言する部下って周りにいませんか?チームを前に進めよう(業績を伸ばそう)というよりも、働いている時間をなんとなくやり過ごそうとしか考えていないタイプの社員。そういった人を「ライダー」と呼びます。時折「ドライバー(リーダー)」が、そんなライダーを走らせようと、あれやこれやと説得をすることってもしばしばあるのではないでしょうか。責任感が強く優しい「ドライバー」ほど、こういったケースが多いもの。しかし、本来の「ドライバー」の仕事は、「ライダー」のお尻を叩いて歩かせることではないのです。

身なりは人となりや意欲を表す

企業や職種によっては、服装の規定が緩いこともあるでしょう。しかしながら、特に示されていないから何でも良いわけでもなく、やはり日頃から身に纏う服装や髪形などで、人は判断をされる機会があります。会社で規定されている服装の少し上を心掛け勤務するに越したことはないでしょう。何でも良いからラフでいい。そう考える人は他者から「誰でもいいけどあなたでいい」。そういった目線で見られやすいかもしれません。十分に注意しましょう。

似た者同士が集まっていく

これは職場に限ったことではありませんが、人間関係において、私たちは日頃から口にする言葉で人を惹きつけもするし遠ざけもしています。会話の中身もそうですが、頭の中の考え方など同じようなことを言っている人は自然と集まるもの。それこそ、その方が居心地が良いのは間違いがないのです。ですが、それは仲良しグループを作るのならば良いと思いますが、仕事をするチームとしては多様性に欠けるのも事実。そして、その群れは周りから同じように見られるのです。同じグループの誰かが不用意な発言をしようものなら、少なからず同じグループのあなたも間接的に同じことを言っているかのように誤解をされてしまう可能性もありますのでご注意を。

時には恥をかくことも大切

人に聞くこと、わからないことを教えてもらうこと、助けを求めることなどを、自分の弱みを見せるのを極端に嫌がる人が居ます。自分の力ですべて調べて解決すべき。と、特に真面目で責任感の強い人に多く見られますが、時には調べればすぐにわかるようなことでも、誰かを頼って聞いてみるということも大切なコミュニケーションであり、柔軟性でもあるのです。人は頼られると嬉しいものです。何も聞かずに何でもこなしてしまう優秀な社員は、頼りがいがあるのは間違いがありませんが、時に何を考えているのかわからない人。という、不本意なレッテルを張られてしまうこともあるので、時に誰かを頼ることも大切なスキルのひとつと捉え、挟み込むようにしてみると良いかもしれません。

自分の考えを時には疑え

人は毎日年を重ね、多くの分岐を繰り返しながら正解を見つけていくものです。経験という宝を増やして失敗する確率を減らしていくのは本能であり、それを成長とも呼んだりします。しかし、それと同時にある問題に対しての答えはこれだ。と決めつけてしまう融通の利かなさや転換が出来なくもなってくるもの。自分の考えが常に正しい。と頭を固くしてしまい新しい発見をしようとしなくなれば、失敗は少なくなるけれど、新たな気付きは生まれにくくなってしまうのです。時には、自分の考えを疑うことも必要で、考えること、試すことも忘れずにいたいものですね。

何を発言するかではなく、どんな行動を起こすか

会議などで誰かの提案に対して、疑問点や否定を繰り返す人がいます。勿論、きちんと考察をした上での指摘なのは間違いがないので非常に大切なことではあります。しかし、否定をするばかりでそれに対する大替案や問題解決のための新たな提案などは、全くしないという人をたまに見かけます。人の意見にケチをつけるのが好きなのか、自分は外野であると勝手にポジションを決めている感じが否めません。本人もその問題に対して提案を出す必要がある立場にいることを忘れていませんか?と問いたくなりますが、自ら動くつもりがない人が、問題点を指摘するのはどうでしょうか、逆に的確な指摘であっても信用は失うばかりですので、避けた方が良いと思います。誰もあなたの言うことに耳を貸さなくなっていってしまいます。

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