グーグルや日本マイクロソフトと並び「働きがいのある会社ランキング」TOP10に毎年名前を連ねる、株式会社ディスコの部長が、アドラー心理学を取り入れた「幸せ職場」のつくり方を公開しています。
人はそれぞれ自分が幸せだと感じる尺度を持っています。それは人により形も量も違うものですが、著者はそれぞれ個人の幸せを数値化などの見える化をしていく施策を打ち出しています。そんな中で、リーダーが考えるべきこと、関係の築き方など、多くのことを考えていくキッカケになるかもしれません。『職場を幸せにするメガネ(まる出版、小林嘉男著)』
いくつかピックアップしてご紹介していきます。
仕事をする上で大切なことは4つ
- 認知論
- 共同体感覚
- 目的論
- 勇気づけ
職場において誰しもが「人生の主人公」である。そうまずは考える必要があります。人それぞれ考え方も理想も違うというのは周知のことだと思いますが、実際に日常の中では気が付けば自分の基準で物事を判断しがちになってしまってはいないでしょうか。
「普通だったら…」とか、「一般的には…」とか、世間の常識と言われるラインで善し悪しを決めて指導してしまいそうになりますが、全てにおいてそれが上手く機能するとは限らないものです。
勿論、すべての人の要望や働き方を個人の自由にやらせればいいというわけではなく、各々が持っている考え方を認めたうえで「それが本人にとって良い事なのか?」そして、「同じ環境で共に働く仲間にとって良い事なのか?」そして、「お客様にとってもそれが良い事なのか?」という多角的な視野で確認をして、その考えが「自己主義のうえでしか成り立たないことではないか?」きちんと「すべての人にとって理解・納得ができ、受け止めることができることなのか?」を判断することが大切になってくるでしょう。
過去ではなく未来に目を向ける
かの有名な「フロイト」や「ユング」は「原因論」が基準になっていますが、「アドラー」は「目的論」を基準としています。
人間は「過去の何らかの原因」があって、感情を生み出し、行動をするわけではない。人間は「未来に成し遂げたい何らかの目的」があって、感情を生み出し、行動している。
そうアドラーは言っています。何かが原因でアクションを起こすという視線を、これからその人が、したいと考えている何かを目的としてアクションを起こした。そう捉え方をすることで、原因の潰し合いではなく道の開き方を一緒に考えることが出来るようになってきます。
上司である方の誰もが、はじめからすべてが出来ているわけではありません。右往左往しながら失敗を繰り返し、数多くの方法を考え実行・改善を繰り返していき経験を積み重ねることでひとつずつ解決していくしか方法はないのでしょう。