傍観者

傍観者
Pocket

静かに問いを出し、最終的に本心をつくような感情がぶつかる。
飛び散るでもなく、壊れるでもなく、静かに足元に転がってどこに行くべきなのかもわからない。


私から見えたもの

私から見えたのは
遠くにいるあなた

私から見えたのは
静かにほほえみかけるあなた

私から見えたのは
そのほほえみを受ける恋人

私から見えたのは
その恋人の美しさとずるさ

私から見えたのは
裏切りと別離

私から見えたのは
あなたの苦悩

私はここで見ていただけ
ずっとずっと見ていただけ

好かれても嫌われてもいい
見ているだけはいや

雨は見ている 川は知っている(角川書店、銀色 夏生著)

 

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください