人は後悔する生き物と知りながら...

人は後悔する生き物と知りながら…

夫婦、家族、それぞれ形も温度も違うのに、人はそれらをひとつの型にはめようとする。 「子供が子供で居られるときっていうのは、今のこの一瞬しかないんだよ」 『永い言い訳(文藝春秋、西川美和著)』

未来の日付

未来の日付

本を読んでいて、一旦終わりにする際に挟む「栞」。それは少し先の未来があると仮定して行う「栞を挟む」という行為である。『また次の春へ(文藝春秋、重松清著)』 しおりを本に挟むというのはそういうことだ。 一番小さな未来を信じ...

言葉なんて曖昧でしかない

言葉なんて曖昧でしかない

小説でありながら小説とは言い難い作品。自由すぎる作風に、ただただ振り回されていくしかないでしょう。『実験的経験(講談社文庫、森博嗣著)』 誤解も理解も同価値だ 言葉がおおかた伝わったら、作品の役目はそこで終わりです。した...

僕らを人間たらしめているもの

僕らを人間たらしめているもの

僕らの周りに存在するあらゆるもの。時計、携帯、家族、猫・・・。余命わずかだと宣告され、有限な時間が未来から僕に向かって歩いてくる。そうなってはじめて気づくことができる数多くのこと。そこから主人公は様々なことの本質を見極め...

人間らしさとは何か…

人間らしさとは何か…

人工細胞で作られた生命体「ウォーカロン」。見た目では人間かそうでないかは一見判断できない生命体が存在する未来。人間の持つ人間らしさ。

概念という概念を知っているか?

概念という概念

言葉の奥深さに翻弄されてしまいます。日常にこぼれる単語にさえ疑問を持たずに生きていることがもはや無関心以外なんと言えるのでしょうか・・・。そう、頭を鈍器で殴られるような感覚を、たびたび味わうことができる一冊。登場人物の何...

親切を先送りにしない

親切を先送りにしない

地方の人が見る東京、東京の人が見る地方。勝手な思い込みや想像で様々なことが決めつけられてしまっている。憧れや諦め、理想と現実。その場に足を踏み入れるだけではわからない現実が染みついている。『みんなのうた(角川文庫、重松清...

その理由は、

その理由は、

家族が本当に想っていることをあなたは知っていますか?家族だからこそ言えないこと、大切だからこそ遠回しの愛情表現でしか伝えられないこと、複雑な糸が絡み合って僕らは生きている。『沈黙のエール(講談社文庫、横関 大著)』 家族...

かあちゃん

母親

お母さん、おかん、おかあちゃん、ママ、お袋・・・。皆さんは自分の母親の事を、どんな呼び方をしていますか?そんなこんなで今回はこちら、『かあちゃん(講談社文庫、重松清著)』を読みました。 この世界には、多くの母親が存在しま...