上司である私、その前に一人の社員である私。
いくつもの狭間で葛藤する上司たちは、思い通りに部下とコミュニケーションが取れないことがしばしばあります。では、どのように部下をマネジメントをすれば良いのか。そういったことを社会はなかなか教えてくれないものです。自ら学びの場に出向かなければ得られないものだということを、部下を持つ人は認識することから始めましょう。
このような悩みを抱える上司の方は、きっと数えきれないほどにいるのではないでしょうか。誰もが昇進をしていく中で抱える問題や悩みですが、解決するためにはどうしていけばいいのか?そのひとつの考え方として、この『3分間コーチ(ディスカバー、伊藤守著)』から参考になるものがあれば取り入れてみるのも悪くはないでしょう。
思い通りに部下が働いてくれるとは思わない方がいい
企業によってはきちんとした教育システムが敷かれているところもあるかもしれません。しかし実際のところ大多数の企業では、なんとなく上司になった者が、その経験論を参考に問題に取り組んでいるのも事実だと思います。しかし、前者のようにシステムが用意されているからすべて解決するわけでもありません。
実際の仕事は「人」が行っているものです。
そして人は、計画したとおりに動くわけではないのです。
スキルよりも会話が大切
コーチングやマネジメント、教育や指導など、部下を持つ人がスキル磨きに精を出すことは間違いではありません。ですが、己のスキルを磨くことだけに注力してしまうと、それだけ上司と部下の距離は広がっていってしまいます。
たしかにスキルも大切です。けれども、ほんとうに根付くには、それ以前に重要なことがあります。それはまず、部下と会話する時間を持つことです。
問題の解決法を教えるのではなく、解決法を導き出せる部下を育てる
何か質問や相談をされるとき、ついつい答えを教えてしまいそうになることがあります。ですが、それを繰り返していると、必然的に部下は自分で考えなくなってしまう。教育とは模範解答を伝えることではなく、柔軟な発想で部下が自ら答えを導き出そうとするように育てるということにあります。
優れた上司は、部下の問題を解決するのではなく、自分で問題解決のできる部下を育てる。
手にする未来の話をしてあげる
「What’s in it for me?(それをやることで私は何を得ますか?)」そんな風に言われることがきっとあると思います。これをやりなさい。あれをやりなさい。などのように理由を説明せずに一方的に指示命令をしてしまうと、部下からすれば「何で?」という疑問のまま業務に取り組むしかなくなってしまいます。
「What’s in it for me?」= WIIFM
つまり、これをすることで、私が手にするものは何か?ということをきちんと考えさせるんだ。
教育とは新人に限ったことではなく、すべての部下に必要です。その方法論は中々正解というものがありませんが、ひとつの考え方として参考にしてみてください。