「世界一幸せな国」(世界幸福度報告書2013調べ)と呼ばれるデンマークでは多くの人が初任給で「イス」を買うと言われています。「なぜイスを買うのでしょうか?」その理由は、空間を心の豊かさと考えているから。
日本人にとってのイスは「単なる生活道具」のひとつであり、デンマーク人にとってのイスは「大切な場所」。そのような考え方の違いが両国には存在していると言えます。イスを例に、世界中の「空間」を見てきた著者が日本とは違う世界の「空間」の受け止め方を教えてくれています。『なぜデンマーク人は初任給でイスを買うのか?(きずな出版、小澤良介著)』
人生は時間であり空間である
「人生」はいいかえると「時間」。
その「時間」を過ごす「空間」こそが、その人の幸せに結びつく。
私たちが生きている時間は、必ずどこかしらの空間に存在していると言えます。その空間をおざなりにしては、時間の価値も下がり、そして必然的に人生の豊かさも失ってしまうと捉えることがきるのかもしれません。
初任給で家具を購入する日本人は6%
大手保険会社のデータによると、初任給で家具を購入する日本人は6%と言われています。おそらく、就職のために上京をするなどで新しい住まいに引っ越しをするなど、生活必需品もままならない状況で家具を購入しなければダンボールから荷物が出せない…。そのような場合に限って家具を購入した方がいると言っても過言ではないかもしれません。きっと豊かさを求めて、というよりも必要性があって購入していると考えられます。なかには家具が大好きで、お金を貯めて念願のイスを購入したという人もいるかもしれませんが、割合的には本当にごくわずかと思われます。
ワンルーム・ワンアート
「一部屋に一芸術を」。素晴らしいフレーズですね。早速、私も実践してみようと思いました。アートというと敷居が高く感じられてしまいますが、自分が良いと思うもの、心が豊かになれるものを一部屋ごとに置くことはきっと精神的な面でも、効果があることでしょう。皆さんも是非、空間を今まで以上に豊かな人生を過ごすための大切な場所として、見つめ直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。