誰かに向けて手書きの文字を書く機会というものが少なくなってきましたが、年始の年賀状や就職の履歴書など限られた場面ですが少なからず、文字を書くというケースは存在しています。
日頃はメールやスタンプなどで補えてしまっている思いや言葉も、自らの手で書いてみると「うまく書けない」「字がきれいに書けたらいいな」などつくづく感じるのではないでしょうか。様々なことが効率化され今後はさらに手書きの文字が必要とされなくなっていってしまうかもしれませんが、そうであるならば尚更、美しい文字を書けるということは一つの技術となっていくことでしょう。
素直に誰かに手書きで贈られた思いは、嬉しいものですよね。『美文字のすすめ(幻冬舎文庫、中塚翠涛著)』では、字を書くことで変化していく人や想いを紹介しながら実践的なアドバイスも掲載されています。是非、参考にしてみてください。
伝えたいという想い
美文字は特定であれ、不特定であれ、自分だけに向けてであれ、”相手になにかを伝えたい”という想いがあってこそ生まれるもの。
綺麗・汚いに限らず、心の込め具合が文字には反映されてしまう気がします。汚くてもその人の個性、それを書いているときの表情などがすっと思い浮かぶような文字は、それだけでも美しい文字と考えられるものですよね。
一本の線を意識することで自分も変わっていく
自分の字は一生変わらないと思っていませんか?
字は今のあなたを映すもの。想いを込めて、一本一本の線を意識して書くことで字は変わります。それはあなた自身の変化を意味しているのです。
字は一本の線の集合体ということ。字を綺麗に書くのではなく線に想いを込めること。そういった細やかな意識が全体を変え、そして自身も美しくなっていくのでしょう。
自分だけの字を見つける
あなたの字はあなたの中にあって、あなたの中にしかないのです。
はじめは誰かの真似でも良いでしょう。それを続けていくことで自然と自分らしさが生まれ、他の誰もが真似の出来ない文字となっていきます。綺麗に書こうとするのではなく、自分らしく書くことを考えひとつひとつの文字を書いてみてはいかがでしょうか?