自分は未完だという姿勢でいること

自分は未完だという姿勢でいること
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初めて行った本屋で目が止まった本だったのですが、とても身になるお話が含まれていたのでご紹介します。


ザ・ボディショップ」、「スターバックス」でCEOを務めた岩田松雄氏著の『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方(サンマーク出版、岩田 松雄著)

立ち並ぶ本を前にビジネス書のコーナーを流していたらビビっと来ました。数えきれない本の中で視線を呼び込まれるということは、やはり書籍自体に何かしらのオーラがあるのでしょうか?自分の中にある潜在意識が今何を求めているのか?何を身につけたいと思っているのか?意識していなくても脳のどこかに無意識に意識している感覚というもの、それが直感なのかもしれませんが、このビビっという感覚を私はいつも信じてしまいます。

題名にもあるように「リーダー」に必要な考え方、仕事上において管理職にある方、チームリーダー、はたまた新人の教育を任されている方、これから、さらに上のポジションを目指そうとしている人に岩田氏が思う「理想的なリーダー像」とは何か?どういった考え方を持つことが大切であるか?を示してくれる内容です。

個人からチームへ

個人的にもチームを持たせてもらうようになった今、学ぶべきことは星の数ほどあふれていて、自分個人の為であり、チームの為であり、さらには会社の為であり、日本の為になる。そんな姿勢で仕事や人に向き合う、原点とも呼べる考え方を持つ良いきっかけになりました。

人を動かす前に、自分を動かす必要がある。人を治める前にまず、自分を修める必要がある。自分を修めることも出来ないのに、人を治められるはずがありません。

ごもっともと納得してしまいます。精神論のようですが、当たり前のことに他なりませんよね。何か技術的なことに関しては、人によって「出来る」「出来ない」「得意」「不得意」などありますが、もっと基本的なことにおいて、まずは他人ではなく、自分自身を修める必要があることは言うまでもありません。

遅刻を繰り返してしまう人が、部下に遅刻するなと言ったところで説得力はありません。レベルの高いことを言っているわけではなく、人に何か言う前に自分から。常に、自分自身を客観的に見るという癖を付けることは大切なことです。

方法はひとつではない

会議では若い社員から順に意見を聞く、また積極的にいい意見が出るようにメモを取る

どこの会社でも存在するのでは?と思いますが、無駄にしか思えない数々の会議。もちろん会社の今後の方針や、予算の決定、新規事業の打ち合わせ等、なくてはならない大事な会議は必ずあります。

しかしながら、建前は今後の方針を決める会議と言っておきながら、意見を出し合ったものの、ああでもないこうでもないと堂々巡りの末、それではまた次回。と、結局何も決まってませんよね?って突っ込みたくなる打ち合わせって結構あるんじゃないでしょうか。しかもそんな会議に限って時間が長い・・・。まったく意味がないとは言いませんが、無駄が多いのは間違いありません。まずは、時間を決めて会議をスタートさせる、最終的にはどこまでの決定を下すものかをきちんと宣言する。そういったある程度、時間の管理や着地点を提示することで会議の質も上がるのではないでしょうか?

関係性を大切にすること

飲みに行かなくてもいいような関係を日頃から作っておく努力こそが求められる

「部下が悩んでいるみたいだから、飲みにでも誘わなくちゃならん。」たまにこんなことをボヤいている人がいます。何故「悩んでいる部下=飲みに連れていく」なのか?私にもわかりません。お酒が入らないと本音を吐き出せない関係性ほど薄っぺらいと感じます。それに愚痴を聞いてあげるということはその愚痴を解消しなくてはならないのですから、その覚悟をきちんと持っていなければならないはずですが、その時、愚痴を聞いただけで何もしないと「お願いしたことをやってくれない上司」と思われかねません。「あれはお酒の席だから話半分だろう。」なんてことまで言いだす上司は尚更、信用出来ません。

他責にしないこと

「上が決めたから」は絶対に言ってはいけない

これも良く聞きます。「会社の上の人たちが決めたことだから従うしかない」という発言ですが、こんなことを言ってしまったら部下はあなたに何も期待出来なくなります。結局は「上」でしょ?ってことで話が終わりです。「上」って誰ですか?あなたは「上」じゃないんですか?ということになり、その時点であなたの部下はあなたを上司という枠から除外してしまうでしょう。

自分は絶対ではないという姿勢を持つ

まだまだ自分は未完だと認識し、未完だからこそ努力しなければいけないと思う。そういう姿勢を持っているからこそ、常に成長が続いていきます。

もちろん役職が上がっていけば、地位も発言力も、権限も待遇も良くなっていくことは間違いありませんが、どんな役職であれ、例えば社長というポジションだとしても、そこで完成とは絶対にならないものです。自分自身を常に未完成の作品であるという意識を持つことでより高みを目指し、足りないところを補う努力をするという姿勢が生まれるものです。逆を言えば、満足してしまった時点でその人の成長はそこでストップしてしまうのです。

この他にもわかりやすくそれぞれの場面で、どういった考え方をリーダーは持つべきか、何を考えどこを見るべきかを教えてくれます。もちろん大きな組織の役職者だけではなく、これから人の上に立つ人にとって良いアドバイスをしてくれていますので、興味のある方は是非読んでみてはいかがでしょうか。

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