「なるはや」がすべてを狂わす

「なるはや」がすべてを狂わす
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Windows95の設計思想の生みの親、中島聡さんは元マイクロソフトのプログラマー「ドラッグ&ドロップ」や「ダブルクリック」などを生み出した方です。納期に絶対に送れない工夫は、仕事を効率的することだけではないと述べます。メールチェックや雑務処理、メイン業務やその他もろもろ・・・。「あ~、、、時間がない!」と嘆いて残業を続けている方は参考になることが多くあります。効率化だけではなく、業務との向き合い方を身に付けることで仕事を終わらせることの本質が見えてくるかもしれません。「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか(文響社、中島聡著)



なるはや病がすべてを狂わす

どの現場にも存在する締切という決まりごと。始まりがあれば終わりがある、そんな当たり前の流れの中に潜む魔物がいる。それは「なるはや」という曖昧模糊な指示命令。どんなに裏付けされたルーティンやルールをも掻き乱してしまう暗黙の了解。きっとあなたの会社や業務のなかにも飛び交ったことのあることでしょう。

この日本の独特の文化とも言える「なるはや病」。当たり前のように使う常習犯上司もチラホラ見かけます。この「なるはや」というぼんやりとしていながらも絶対的な最優先事項の感覚が、日々の仕事のクオリティも価値も下げてしまってはいないでしょうか。

課せられたミッションの本質を知る

例えば上司から、明日のパーティーのために急遽花の手配(100本のバラ)を依頼されたとします。用意しなければならない期日は、明日の夜18:00まで。最寄りの花屋に確認をしてみると100本納品が可能という返答をもらい注文。しかしながら、当日納品されたのは50本のみでした。花屋は100本の用意できずに謝罪がありました。

このような場合、上司から50本しか用意できなかった原因を追究されると思いますが、きっと花屋の落ち度を指摘したところで通用しないことでしょう。それは、「上司はあなたに、花屋に注文をすることを依頼したのではなく、パーティーにバラを100本用意する事を依頼した」からです。100本用意できなかった花屋が悪い、確認を取る時間や余裕がなかった、そもそも急に頼まれても難しい。など、今更ながらの言い訳を並べても意味がありません。注文ならば誰でもできます。100本のバラを用意することがミッションですので、それができなければ他でもない自分に責任があるということを意識しましょう。どんな理由であろうとも用意できなかった事実と向き合うこと。それが重要になります。

 

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