教えるというのは、何も子供に対してと限ったことではありません。仕事で言えば年上の部下、外国人の部下など多種多様な場面において「教える」ということは求められています。
このように、ある程度のバックグラウンドを重ねてきた「大人」に対して物事を教えるという技術を私たちは誰からも教わってきませんでした。しかし、実際には数多くの場面においてそれは求められているのも事実です。そんな状況下で「やり方がわからない・・・。」そう感じている人は、ぜひこの本を手に取ってみてください。『オトナ相手の教え方(クロスメディア・パブリッシング、関根 雅泰著)』すべてを解決するまでいかなくても、いくつかのヒントを得ることはできることでしょう。
相手は知らないという前提で話をすること
ついついやってしまうのが「こんなことぐらいわかるだろう、知っているだろう、できるだろう」という思い込みです。いわば「自分と同じレベルで相手を見てしまう」という状況です。
相手を尊重するが故の「知っているだろう」という思い込みは、この際一切なくして話をした方がよいでしょう。様々なことを前提に指導を進めていってしまうと思わぬところで躓いてしまうので、あらかじめひとつずつ確認していく方が、最終的に時間もかからずにきちんと伝わることもあるものです。
簡単なことではないと割り切る
自分なりの考えを持ち、プライドもある大人の行動を変化させる、というのは口で言うほど簡単なことではない。
まさに、簡単ではないと理解した上で指導をするという教える側の考え方も大切なこと。一回や二回ですべてが伝わる方が珍しいと認めてしまえば気も長く持てるかもしれません。
本音を引き出す
「わかった?」という質問はタブー
こう質問された「大人」はたいてい「わかりました」と答えてしまうもの。プライドが邪魔をして本当のことを言ってくれないというのは、日常茶飯事に起こりうることなので注意しなければなりません。