著者自身の経験で培った「誰にでもできる」ノウハウを「33の教え」として書き下ろした作品。父より子へと子供に伝えるように書かれた本書は、お金やビジネスについてわかりやすくまとめられた教訓本になっている。
ビジネスについてわかりやすい言葉で、成功のため幸せのために考えていなければならない当たり前のことを紐解いてくれます。起業を目指している方向けの内容が多く含まれています。
幸福感というのは、たくさんお金を稼いだか、稼いでないか、という問題ではなく、そのお金をどう使うかが幸福感を高めるのに重要だということなんだよ。
『魚を与えるのではなく、サカナの釣り方を教えよう 起業家の父から愛する子へ33の教え(実業之日本社、浦田 健著)』
大きく4編からなる構成となっています。
・お金と幸せの法則編
・ビジネス成功法則編
・コミュニケーション編
・運をつかみ成功する編
誰かのためにやるから意味がある
何かビジネスで成功がしたい。そう考えている人もいるはずで、どうすれば稼げるのか?今何が必要とされているのか?いろいろな視点から思考を巡らせていることでしょう。そんな場面で著者はこう述べています。
全部自分でやろうとしない。そのヴィジョンが心から共感されるもので、他人のベネフィットに貢献できれば、必ず協力してくれる。誰かのためにやるから誰かが助けてくれる。
この教訓を目にして何か大きな勘違いに気付かされた気がします。誰もやっていないことはお金になるだろうとか、努力をしていれば報われるだろうとか、そういった何かひねりを加えた事ばかり追い求めることよりも、多くの人の共感や賛同を得られるものは何か?誰かのためになることは何か?という本来当たり前のことに沿ってビジネスを考えられているかどうかが、何よりも重要だということを改めて感じました。
失敗を恐れている時点で成功はしない
また、失敗を恐れて動けないでいる時にはこんな教えが書かれています。
成功者は「僕は失敗したことがありません」という人よりも「僕はたくさん失敗してきました」という人の方を信じる。
今現在成功している人も、必ずいくつかの失敗を重ねた末に今の成功を得ているということ。ひとつの失敗を恐れているようでは、結局のところひとつのことさえも成功しない。失敗して当然と開き直るのは良いことではないけれど、失敗することもあるけれどそれは成功へのプロセスだから当然と捉えることができるくらい寛容に行動しなければ、成功のカギも見つからないのでしょう。
習慣を見直す
つまるところ、周りの目や他人の成功を妬んでいる時間があるのなら、自分の今すべきことをコツコツ続けなさい。そうすれば、運も引き寄せやすくなる。
誰でもやっている普通のことを誰よりも徹底的にやる。失敗者と成功者の間にあるたったひとつの違いは「習慣」の違いだ。