Google、Yahooなどで取り入れられている「1on1ミーティング」。部下とふたりで30~60分程度のMTGを週に一回行い、部下の考えや現在の状況を話し合うことで良い人材は納得を持って仕事に向かい、悩んでいる社員は目指すべき方向へ少しずつでも進めるようになるというもの。
企業が抱える問題点は大きく「事業面」と「組織面」の2つあり、組織面の課題としては「人が育たない」「優秀な人材が辞めてしまう」などが多く挙げられます。しかし、これらの原因は結局のところ「個人に焦点を当てた対話の不足」だと著者は述べます。『シリコンバレー式 最強の育て方(かんき出版、世古 詞一著)』
多くの会社や部署で、今でもきちんと週次MTGを行い業務の進捗などは確認していると思いますが、それが業務の話だけでは理想的ではないと言います。業務の会話=仕事の話であり、つまるところ「結果を出すための情報交換」をしているだけなのです。勿論、業務推進のための会話は必要です。しかしながら、より重要なのは「個人に焦点を当てた対話」ということを理解する必要があります。
また、部下に相談事をされた際にすぐにアドバイスをしてしまう優しい上司もいることでしょう。勿論、相談をしているのですから問題に対する対応策を伝えてあげることは悪い事ではありません。しかし、すぐに答えを差し出すのではなく、部下の考えていることをまずは聞き出したうえで任せてみたり、別の策を提案してみたりというフォローアップをすることにより、より部下の成長に効果があります。
正しい評価よりも納得できるかどうか
評価面談を行い部下の評価を下す際に、当たり前のように「正しい評価は何か?」を考える上司の方もいることでしょう。しかし、部下にとっては正しいかどうかよりも重要なことは、納得できるかどうか?なのです。これはもちろん部下のタイプや性格により、話の内容や目標設定の仕方など考えなければならず、上司にとっても簡単なことではありません。正直なところ面倒で手間もかかり、時間も要するために、ついつい正しいかどうかで判断した方が効率的だからと評価を下している企業も多い事でしょう。
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