情報革命の現代において「知識」はもはや価値がなくなってしまったと言ってもいいでしょう。わからないことは、ポケットからスマホを取り出して検索すれば、ほとんどのことに対しては答えを表示してくれます。今の時代に大切なのは、「知識」を使いこなす「知恵」と筆者は述べる。
『人生に主導権を取り戻す90分の授業(三才ブックス、高橋ひでつう著)』
無駄なことからこれからの文化は生まれる
悟り世代など昨今の若い人たちは呼ばれていますが、極力無駄のない効率的な方法を探し、欲を持たず、好きなことや出来ることの中で暮らしていくという「安定を強く求めた考え方」が目立つように感じます。
ですが、皆がみんな効率化を求めすぎるが故、向上心や発展性、自発的な発信よりも受信型の人間になってしまうという問題も出てくるのではないかと心配にもなるのも事実。
文化的・精神的に成熟した後で選択するならともかく、あまり早くからそれをやってしまうのは、可能性も一緒に消してしまうことにつながりかねません。
足りないものを探すのではなく、多すぎるものを見つける
「色々な人の意見を聞いてからにしよう」というようにオープンな形でのリサーチなどが頻繁に見られるようになってきました、しかし、聞けば聞くほどに参考データは混乱し、聞いてしまった以上、理想に沿わなければならなくなるという懸念もあり、分散し過ぎる情報をかき集めることで、より決断が難しくなってしまうケースがあるように感じます。
色は混ぜすぎると汚れてくる。人間も同じです。