書籍に関して知らなかったことが、内容の中にいくつかありました。それらに驚くこともあり、お金まわりのカラクリなども含まれていて興味深い内容になっています。作家自らが印税や売上などを公表するというのは、本当に珍しく、オープンな情報に戸惑いながらも入り込んでしまいました。『作家の収支（幻冬舎、森博嗣著）』
売れてからではなく、印刷した時点で印税がもらえる
確かに「増刷」というワードをよく目にしますが、あの増刷により作家は収支を追加で得ることができているようです。増刷したけれど売れ残ってしまった・・・なんてことは作家にとっては関係なく、売れようが売れまいが収益には関係ないというドライさにいささかしびれます。
好きだったら書かない方がいい
読書が好きな人、文章を書くのが好きな人、そういった人は小説など書かない方がいい。そのように著者は言います。「好きだから」という理由で文章を書く人は、もし好きではなくなったときにスランプに陥ると好きだからこその弱点があるようです。
本や物語が好きだから小説家になりたい。そう考えている人は、少し考え込んでしまうかもしれません。