歪みのなかの真っ直ぐさ

歪みのなかの真っ直ぐさ
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ブコウスキーが、晩年に綴った日記風のエッセイ。彼の物の見方に偏りは勿論あるけれど、その真っ直ぐさと、一見歪みを感じる中にある正直さで読者に、すべての人に語りかける作品。


チャールズ・ブコウスキーが73年と7ヶ月の生涯を閉じたのは、1994年3月9日であった。
その死によって彼の創作活動は終わりを迎える。
しかし、出版活動は終わることはなかった。
彼が生前に書いた詩や小説の未発表原稿、散文や手紙、それに日記などの文章が厖大な量あり、それらが残され者たちの手によって、本にされ、作家の没後も活発な出版が展開されている。

乱暴なコトバのなかに、死を悟った真実が隠されている。

この人間どもみんな。
彼らはいったい何をしているのか?
彼らはいったい何を考えているのか?
我々はみんな死ぬのだ、誰だろうと一人残らず。
何たる馬鹿騒ぎよ!
そのことだけで、
わたしたちはお互いに愛し合うようになっても当然なのに。

死をポケットに入れて(河出書房新社、チャールズ・ブコウスキー著)

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