サイバーエージェントで「史上初」の実績を連発後に起業、急成長中のITベンチャーを牽引する「やったります男」が綴る「一生モノの突破力」が身につく45の行動習慣。『「ズバ抜けた結果」を出す人の行動習慣(日本実業出版社、坂本 幸蔵著)』
最近なんだかこういったビジネス書関連に自然と目が向いてしまう時期のようです。
個人的な話になりますが、昔から考え事や方向性を思うとき、頭の中が何だかゴチャゴチャとしてきたり、一旦気持ちの整理をしたいと感じたら本屋や図書館に足を運ぶようにしています。整然と並べられた書物の中に自分を置いてみると、頭で考えるよりも本能というのか、直感というのか、表現が難しいですが自然と自分がそのときに求めているものに足や手、視線が向くものです。
無意識に書物に手を伸ばしてから、今の自分は、こんなことに興味があるんだな。とか、さっきまで「あ~でもない、こ~でもない」と理屈を並べて迷っていたことが、本当はやりたくないことだったり、そこまで興味がなかったりと、自分でもわかっているようでなんだか腑に落ちない感情が本屋という空間の中で再認識できることが多々あるので、勝手にその空間を利用させて頂いています。
個人的に坂本氏は、世間で言われる「デキル人」というそのままの印象が強くありました。勝手にそんな括りに入れてしまっていますが、彼の中に存在する哲学とはどんなものなんだろう?と、興味をそそられたので、一気に読み浸かりました。
仕事をどうとらえるか?
世の中には数え切れない程の「仕事」というものがあります。そんな状況の中で、働きたくても働けない人がいたり、働きたくないけれど、毎日嫌々仕事をしている人もいたり、「仕事」と言っても、人により業種や解釈は全く異なってくるでしょう。生活をする為のものであったり、自己実現の場であったりするように、その意味をとっても1つではないんだと思います。
現実に人は、お金を稼ぐために働きますが、汗水流して仕事をした対価として給料を頂くことに違いはないけれど、お給料として受け取るお金、例えば「10,000円」という金額であってもが、人それぞれそのお金の「価値」も「意味」も違ってきます。
俗に言うサラリーマンという言葉がありますが、ほとんどの人がサラリーマンという仕事枠に入るはずなのに、この「サラリーマン」という言葉には何だかネガティブなイメージが勝手に付いてきてしまう感じがするのが残念でなりません。
子供の頃に将来の夢を聞かれて「サラリーマン」と答える子供がいたら、不安を感じるご両親が大半なんじゃないでしょうか。うちの子は夢がないとか勝手に言われてしまったり、もっと大きな夢を持ちなさいと、一方的に怒られてしまったり、でも冷静になって考えてみれば「サラリーマン」にだって夢はあるし、そもそも夢の大きさなんて職種で決めてしまっていいものか?とも思います。
まぁ、でも実際に与えられた仕事をコツコツやって、毎日ほとんど同じことのくりかえしの仕事をしながら、ただただ時間が経つのを待っている。そんな勿体無い人が居るのも現実でしょう。
ただ、働いている勤務時間も広い目で見れば、自分の人生においての限られた時間のひとつです。しかも一般的に週休2日、1日8時間労働の時間がそれにあたります。
時間はお金では返金できない
それだけ人の一生という有限の時間を割いているのにも関わらず、人はその時間を失っていることに鈍感過ぎるような気もしています。「時は金なり」という誰もが知っているフレーズがありますが、お金は使ったり失ったら取り戻せばいいのだけれど、過ぎてしまった時間はお金がいくらあろうと取り戻すことは出来ません。
そこでやっぱり大切なのは、時間の使い方、消費の仕方、そして意識なんだと思います。
仕事に対しての向き合い方というものを見つめ直すことで、それがプライベートや人生という時間の流れにも向き合うことができるような気がします。
自分が関わることの意味を考える
これからは、右から左へ流すだけの仕事をしている人の価値は下がっていくと思います。自分が介在することの意味を深く考えれば、意義も行動も変わってくるはずです。
こんな風に坂本氏は言っています。
人は日頃から数えきれないほどの選択を繰り返して「Aか?Bか?」など、正しい正解を追い求めて道を選んでいます。どちらが正しくてどちらが間違いなのか、慎重に考えることも必要ですし、逆に考え過ぎて道に迷ってしまうこともあるでしょう。
私たちが生きている中で、何かを選択し決めなければならない時、Aか?Bか?間違わないように答えを知る方法を探るだけでなく、選択する時点では選んだものが正しくなかったとしても、未来のある時点においては、選んだ方を自分のチカラで「正解」にしてみせる。という自信を持っていれば、AでもBでも、どちらを選んでも対して違わずに、どちらも間違いではないんだろうと思えるのではないでしょうか。