新しく身に付けたいスキル、それは「なにもしないスキル」。人はなかなか何もしないことが出来ない生き物です。もちろん現実的に呼吸をしなければ苦しいので、厳密な意味での「何もしない」という意味ではありません。
以前、セミナーに参加した際に経験したことですが、「1分間何も考えないでいれるかやってみましょう」というものがありました。目を閉じ1分間何も考えないことに挑戦するという単純なことですが、実際にやってみると相当難しいことだと実感しました。
目を瞑って沈黙の中に自分を持っていこうとしても、頭の中で数を数えてしまったり、どうでもいいことが頭に浮かんできてしまったり、何も考えないというのがどれだけ難しいことか身をもって体験出来ました。シリコンバレーで活躍する経営者や人材開発リーダーたちが、口をそろえて唱えている言葉。「SPACE(スペース)」。これを静寂と表現しておりますが、心の静寂が、集中力や思考の柔軟性を養うと筆者述べています。『心に静寂をつくる練習(WAVE出版、吉田 典生著)』
静寂を持つこと自体が重要なのではない
最終的には、無になれるかどうかが大事なのではありません。では何が必要なのか?それは、いつどこでどんな状況においても自らの心次第で静寂へ身を置くことが出来るということを知ることが重要なんですね。
そこになにか役に立つ情報があるかどうかが問題ではありません。
どんな喧騒のなかにも、ちゃんと静寂があると気づけることが大事なのです。