コーチングのプロが教える、潜在意識を味方につける方法を紹介。『自分を変える習慣力(クロスメディア・パブリッシング、三浦将著)』
無意識にやっているレベルを目指す
まず、私たちの生活の中には無意識にやっていること。意識してやっていること。無意識に出来てしまっていること。意識しても出来ないこと。そのように複雑な意識レベルで行っていることが数多く存在しています。そのような習熟段階には、知らない(無意識レベル)から、知っている(意識レベル)、できる(意識レベル)、やっている(無意識レベル)があります。
習慣化とは、意志の力をほとんど働かせる必要なくやっている状なのです
不必要な習慣をやめる
HDDにもお弁当箱にも、そして私たちのできる行動にも最大容量というものが必ず存在します。それと同じように、私たちの体や心にもストックできる容量はおおよそ決まっているもの。よく言われる、何かを得るためには何かを捨てなければいけないというように、新しいことを吸収するには、それを入れ込むための空きスペースを作る必要があります。断捨離などここ最近では耳にしたりしますが、そこまでいかなくてもきちんと優先順位をつけて、必要なもの必要でないものの整理をしたうえで習慣を身に付けることが大切になってくるでしょう。
不必要なものがなくなったことにより、大事なものが入ってくることができる余裕ができる。「何をやって何をやらないかを決めること」これは、自分にとって何が大事で、何が大事ではないかがわかっていること。
潜在意識に負けない
潜在意識というと眠っている能力という表現の時に思い浮かびますが、実は私たちが毎日ルーティンで行っている行動のほとんどは潜在意識によるものだと著者は指摘しています。どこか意志が弱いから煙草をやめることができないとか、運動が続かないとか何かしらの理由をつけて継続することができない現象は、潜在意識の中にあるプログラムによって動かされているだけということ。つまり、潜在意識に染みついたプログラムが、あなたの人生を決めていると言っても過言ではない。
人間の行動のほとんどは、潜在意識に支配されています。(中略)
これを逆手にとって、自分の中にプログラム化されたものをコントロールし、書きかえてしまえば良いのです。
ひとつのことに集中して習慣を身に付ける
ありがちな例としては、朝早起きをしてジョギングをする。という目標を掲げたりすることは失敗を招く例としています。「朝早く起きる」と「ジョギングをする」という複数の新しい習慣を同時に習得しようとすることで、無理が生じる可能性が格段に上がってしまうもの。まずは、「朝いつもより少し早めに起きる(例えば30分)」など、小さな変化をまずは習慣化して成功体験を積み重ねることで、自己効力感や自己肯定感を上げながらひとつづつ確実に習慣化する方が、格段に習慣化できる可能性は上がってくると考えられています。
習慣を身に付けるときに、頑張ったり、無理をしすぎてはいけない。意志の力で頑張り過ぎたり、我慢したり、無理をしたりしては成功しない。それは「意志の力は消耗する」からです。
このように、自分ではわかっているつもりだと思い込んでいることや、過信してしまっていることなどを整理すること。まずは、ひとつずつ確実に成果を上げていくことが最短ルートであると考えてみると無理のない中で新しい習慣を身に付け、次のステップへ進んでいくことができるかもしれません。